阪神クリーンアップ3人が1回から“打点競演”した。無死一、二塁、3番マット・マートン外野手(33)が須田の内角スライダーを中前へ。巧みなバットコントロールでライナーを弾ませ、先制点をたたき出した。なおも無死一、三塁で4番マウロ・ゴメス内野手(30)は右翼線に飛球を運び、2者連続適時打。5番福留孝介外野手(38)は無死一、三塁からきっちり中犠飛を打ち上げた。

 クリーンアップ3者連続打点。マートンは「自分の仕事をやるだけ。それだけだったよ」と冷静に振り返ったが、得点力不足に苦しむチームにとっては明るい兆しに違いない。和田豊監督(52)は「確かに打線には動きが出てきた。その分、点は取られているんだけど、ちょっとずつチームが動きだしている」と一定の手ごたえを言葉にした。

 クリーンアップ3人全員の打点記録は今季3度目。過去2戦は勝利しており、主軸に当たりが出ながら敗戦した事実は悔やまれる。とはいえ、打線は底を脱しそうな気配だ。ゴメスは1打席目が14打席ぶりの安打となり、マルチ安打もマーク。マートンは2戦連続打点、福留は3戦連続打点となった。