サラリーマンの皆さま、お仕事再開、お疲れさまです。お盆休みラストデー、17時開始の神宮で、阪神の5時から男が大ハッスル。先発岩崎優投手(24)が6回1失点のヤクルト封じ。同じく17時開始だった9日DeNA戦から連勝を飾り、めでたく先発5番手に「認定」された。さあ飲みに行こう!

 打順3巡目の壁を乗り越えた先に「第5の男」の座が待っていた。阪神岩崎が3点リードの6回に踏ん張った。

 「前回と同じように1イニング、1イニングと投げ切れたので、最少失点ですんで良かったです」

 先頭山田に二塁打を許し、無死二塁のピンチを迎えた。畠山を二飛、雄平にはファウルで粘られるが外角低め直球で見逃し三振。大引を遊ゴロに打ち取った。二塁走者山田を1歩も動かさず。これまで痛打されることの多かった3打席目の相手を、丁寧に封じた。3回に味方の失策で失った1点以外、スコアボードに0を並べた。

 試合序盤は「藤井さんが配球をうまくやってくれました」と、2日のヤクルト戦では使っていなかったカーブを用いて目先を変えた。緩急を駆使し、完全にヤクルト打線を打ち取っていった。6回を3安打で5三振。9日DeNA戦に続き17時開始のゲームで連勝し、今季2勝目を挙げた。

 岩崎には、ヤクルト打線を攻略する最大の「助っ人」がいた。実は兄や弟は神宮球場に観戦に来るほど大のヤクルトファン。特に2歳下の弟巧さんは、ヤクルトの膨大なデータが頭にインプットされているという。プロ1年目の昨年、岩崎家のグループライン(無料通信アプリ)には、各打者の苦手なコースや球種が配信されたほど。兄優は「分かっているから」と返すが、昨年は2試合に登板し1勝0敗と負けなし。強力打線相手に防御率1・50を誇り、得意としていたのも事実だった。

 藤浪、能見、メッセンジャー、岩田に次ぐ存在。待望の先発5番手に認定された。和田監督は「岩崎が出てきてくれた。この間の段階では5番手とは言いたくなかったけれど、これぐらいのピッチングをしてくれれば、5番手としてやってくれると思う」と認めた。次回登板は22日DeNA戦が有力。「自分たちの5番手、6番手が勝てばチームもいい状態になっていくと思う。今日は今日。次も勝てるように頑張ります」。昨年5勝の左腕が波に乗ってきた。【宮崎えり子】