正義だけじゃない! 東京新大学リーグの創価大・池田隆英投手(3年=創価)が1日、東京・八王子市内の同大学グラウンドで城西国際大との今季初の練習試合に先発。3回を無安打3奪三振無失点に抑えた。巨人、阪神、日本ハムのスカウトが見守る中、初回から140キロ台中盤の速球で抑え込んだ。最速は147キロ。右肩の疲労で再調整するエース田中正義(3年=創価)に代わり、“開幕投手”を任されて「いい緊張感で投げられた。正義頼りでは日本一になれない。もちろん、100%で行きました」と汗をぬぐった。

 創価高時代、右肩を痛めた同期の田中に代わって背番号「1」を着け、最速151キロを誇りながら大学3年間で先発登板も勝ち星もない。高3夏に右膝前十字靱帯(じんたい)を断裂。大学入学後も1年間はリハビリの毎日だった。「正義についていけば、上に行ける」。田中に栄養の話を聞き、タンパク質の多いチキンサラダを取るなど食事から改善。身近にいる最高のお手本から学び、覚醒した。

 力感のないフォームから放たれるキレの良い直球は、「動画を見て参考にしている」というオリックス金子を思わせる。日本ハム今成スカウトは「球に力を伝える方法を知っている。順調にいけば(今秋ドラフトの)上位候補」と評価した。田中と6年間競い合ってきた池田が、「2本柱」で目標の日本一とプロ入りをつかむ。【鹿野雄太】

 ◆池田隆英(いけだ・たかひで)1994年(平6)10月1日、佐賀・唐津市生まれ。小4から成和ライオンズで野球を始める。唐津五中では東松ワンダーズで4季連続全国大会出場。創価高では1年秋からベンチ入り。創価大2年秋の明治神宮大会で自己最速151キロをマーク。180センチ、84キロ。右投げ右打ち。家族は両親と姉。血液型B。