痛すぎる…。中日高橋周平内野手(22)の右手有鉤(ゆうこう)骨骨折が4月30日、判明した。広島7回戦(マツダスタジアム)の打撃で痛みを訴え、途中交代して広島市内の病院で検査を受けた結果、最悪の結果を突きつけられた。試合も今季ワースト12失点で大敗。ダブルショックで4月戦線を終えた。

 黄金週間でにぎわう広島ファンの熱に押されたようなワンサイドゲーム。そのさなか、三塁ベンチにはもう1つ残念な知らせが届いていた。ブレークのときを迎えていた5年目の高橋が、まさかの形でグラウンドを去った。

 この日は「3番三塁」で先発し1打席目は遊ゴロ、4回の2打席目は力ない投ゴロに倒れ、直後の守備からベンチに下がった。2打席目にファウルを打った際、痛めたとみられる。試合前練習から違和感を訴えていたが、フリー打撃では鋭い打球を飛ばしていた。

 有鉤(ゆうこう)骨は打撃のインパクト時の衝撃で痛めることが多く、最低でも1カ月、長引けば半年近く戦列復帰に時間を要するケースもある。打率2割7分6厘、3本塁打、13打点と打線の軸を担ってきた。チームにとっても3番打者の離脱は痛い。谷繁監督も「いいスタートを切って、これからというところ。なかなかいいことが続かない」と残念がった。

 貯金2をもたらした3、4月の好調な戦いを支えたのはビシエドと、その前後を打つ高橋、ナニータら打者陣の踏ん張り。その一角を欠くことになり、打線を組み替えて5月に入る。【柏原誠】