元阪神の「ドラ1」で、オリックスを今季限りで戦力外となった白仁田寛和投手(31)が現役引退することが13日、分かった。一般企業に就職を考えており「野球に未練はありません」ときっぱり。サラリーマンとなる第2の人生へ気持ちを切り替えている。

 福岡大から07年大学・社会人ドラフト1巡目指名で阪神入団した。4年目の11年10月に初登板。13年9月のDeNA戦にプロ初先発で待望の初勝利を挙げた。14年11月には桑原との交換トレードでオリックス移籍。新天地1年目の昨年は中継ぎで43試合に登板したが、今季は7試合で防御率10・50と振るわなかった。10月初旬に戦力外を通告され「あの時に踏ん切りがついた」と、引退に気持ちが傾いたことを明かした。

 先月は甲子園で12球団合同トライアウトも受けたが「最後と思って投げていた」という。プロ9年間の印象深い出来事は阪神入団。「今でも忘れられない。野球が好きでうまくなりたい一心だった。その気持ちでずっとやってきた。阪神球団の力になれず申し訳ない気持ちがある」。昨年3月に結婚し支える家族がいる。「早く次の世界で戦力になれるように頑張りたい」と話した。