<パCSファイナルステージ:ソフトバンク1-3ロッテ>◇第1戦◇14日◇福岡ヤフードーム

 首を伸ばして左後方を見上げ、ソフトバンク杉内俊哉投手(29)が打球の行方を追った。真っ赤に染まった右翼席へ痛恨の3ランが飛び込んだ。2回無死一、三塁からロッテ大松にすべてを打ち砕かれた。「大事な初戦を任せてもらったのに、申し訳ないとしか言えません」と下を向いた。

 悔やみきれない1球だった。今岡と金泰均の連打でピンチを招くと、1回から制球に苦しんでいたスライダーが外角高めへと浮いた。「1点はOKだと思っていたら本塁打を打たれた。失投といえば失投」。1発を浴びて以降、踏みとどまったのがせめてもの意地だった。打者28人に対して初球ボールが16度。5四球も出すなど制球力を欠いた。それでも3回以降はスライダーの代わりにカーブを多投して要所を抑え、ゼロを並べていった。

 「初戦」は鬼門なのか。04年にプレーオフ制度が創設されて以降、ポストシーズン初戦に計4試合先発して全敗。この日も本調子には程遠く「(今後は)まだ何も言われてないけど、しっかり調整したい」と雪辱を誓うしかなかった。秋山監督は「杉内はあまり良くなかった。立ち上がりから調子がイマイチだったからなあ。そこをうまいことやられた」と残念がった。

 負の歴史を繰り返すわけにはいかない。04年以降、5度の挑戦で1度もたどり着けなかった日本シリーズ。今年もCS初制覇へ最悪のスタートとなったが、リーグ制覇のアドバンテージによる1勝を含めればまだ1勝1敗だ。秋山監督も「これで明日から(五分になって)ガチンコや。ガチンコ」と気を取り直した。【太田尚樹】

 [2010年10月15日11時36分

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