ブラ砲の予告弾だ!

 阪神クレイグ・ブラゼル内野手(30)が“2試合連続弾”で、16日に開幕する巨人とのCSファーストステージにはずみをつけた。14日、甲子園球場で行われた実戦形式で、右腕西村から貫禄(かんろく)の1発。初戦の先発が予想される東野撃ちを予感させた。12日のシート打撃でも1発を放っており、自己最多の47本塁打をマークした助っ人は復調気配。シーズン終盤は調子を落としていた不安も吹き飛ばした。CS第1戦の先発オーダーも固まり、G迎撃準備が整った。

 滞空時間の長さが、この男の復調ぶりを物語っていた。怪力助っ人から放たれた打球が、秋空に向かって高々と舞い上がる。右翼から左翼方向への浜風に押し戻されることもない。乾いた打球音を残した白球は、滞空時間と比例するように飛距離も伸ばし、そのまま右翼ポール際へと吸い込まれた。12日のシート打撃でメッセンジャーから放った1発に続き、打撃の調子が上向きであることを予感させる放物線だった。

 ブラゼル

 練習あるのみだよ。生きた球を見て、それに対してスイングする。それだけだ。

 CS開幕を2日後に控え、ブラゼルは自ら気を引き締めるつもりだったのだろう。だが、表情にはいつものいたずらっぽい笑顔も見られるなど、確かな手応えをつかんだ様子だった。

 異変?

 はこの日の打撃練習から見られた。普段の練習は中堅から左方向へ強い打球を飛ばすブラゼルだが、この日は100%の力で右方向へ引っ張る打撃を反復。右翼席中段に突き刺さる推定飛距離130メートル級の本塁打はもちろんのこと、中堅バックスクリーンを軽々と越す推定飛距離150メートル弾も3発放つなど、快音を響かせた。これには和田打撃コーチも「もうまったく問題ありません」と胸をなで下ろした。

 首脳陣が安堵(あんど)の表情を浮かべるのも無理はない。今季、ブラゼルは自己最多の47本塁打、117打点を記録するなど、新井、城島らとともに強力打線をけん引した。その一方で、優勝争いが激化した勝負の9月に状態が急降下。9月20日の巨人戦(甲子園)から10月3日の広島戦(マツダ)にかけては、今季自己ワーストとなる11試合連続ノーアーチを記録するなど苦しんだ。9月29日の巨人戦(甲子園)では不調で今季初めて先発を外れるなど、調子を落としたままシーズンを終えていた。それだけに、強力打線の象徴でもある男の復調は、これ以上ない朗報と言える。

 CSでは金本の後ろとなる6番を任されることが濃厚。ブラゼルが好調を持続すれば、7番を打つ城島につなぐこともでき、大量得点の期待も大きくなる。シーズン中同様、打ち勝つ野球でCSを突破するためにも、ブラゼルの復活は必要不可欠だ。【石田泰隆】

 [2010年10月15日11時34分

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