<パCSファイナルステージ:ソフトバンク1-3ロッテ>◇第1戦◇14日◇福岡ヤフードーム

 ソフトバンク小久保裕紀内野手(39)が、15日からのリセットを誓った。序盤の2度の好機で凡退するなど4打数無安打。打線は散発4安打で1点しか奪えず、中4日登板だったロッテ成瀬に完投勝利を献上した。責任を一身に背負い込んだ主将が、悔しい敗戦を糧に、CSファイナルステージ制覇に打線爆発の導火線となるはずだ。

 主将小久保は敗戦の責任を、真正面から受け止めた。試合終了から40分後。球場入りの際に身にまとった真っ赤のセーターを、肩にひっさげながら移動通路に姿を現した。

 小久保

 今日はオレの1打席目、2打席目やろ。あそこで何とかしておけば(展開)変わっていた。成瀬は尻上がりによくなった。

 4打数無安打。4番のバットは沈黙した。ブレーキ役となった。ただ、小久保だけではなかった。打線は散発4安打で1点だけ。長打も打てなかった。それでも、誰より責任感の強い男は、敗因に自らを挙げた。

 序盤2打席は、2度の得点機で迎えた。初回1死一、二塁。内角高めの直球に空振り三振。3回も再び1死一、二塁で回ってきた。だが、今度は外角チェンジアップをひっかけ、遊ゴロ併殺。2試合のフェニックス・リーグ出場はあったが、18日ぶりのゲームというブランクが影響したかもしれない。

 小久保

 真っすぐに差し込まれた。でも、それを調整しようとすると逆ハマリになる。明日(ペンは成瀬と逆の)右投手だしな。

 万全の調整を進めてきた自負があるから、敗戦は振り返らない。調整法も変えない。「シーズン後半と一緒。負けを振り返っても仕方ない。明日できることをやる」。そう語った表情は、吹っ切れたものだった。

 球団の呼びかけに応じるように、9月から試合のときは赤色の服を意識し、球場入りしていた。「明日は赤、着てこんで。もう(赤色の服が)ないっちゅーねん」。冗談交じりに残したコメントも、ゲンを担がない生き方を象徴するものだった。

 悔しい思いは、山のほど経験してきた。その都度、真正面から悔しさに向き合い、乗り越えてきた。今季は、昨年CSで敗れて涙した屈辱を胸に、シーズンでチームを逆転Vに導き、うれし涙を流した。まだ、ファイナルステージは始まったばかりだ。巻き返しの舞台はある。きっと、背番号9が、打線の爆発を呼び込むに違いない。【松井周治】

 [2010年10月15日11時37分

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