<パCSファイナルステージ:ソフトバンク3-1ロッテ>◇第2戦◇15日◇福岡ヤフードーム
スタメン抜てきされたソフトバンク山崎勝己捕手(28)が、値千金の逆転2点打を放った。1点を追う2回1死満塁で、ペンのカーブを仕留めた。今季、自身が安打を放った試合は27勝6敗1分け。後半は左ひざ故障の影響もあり、ラッキーボーイぶりを発揮できていなかったが、大一番で本領発揮した。CS突破に向け、10年目捕手にもエンジンがかかった。
シーズン中に何度も見せた泥臭い打撃を、山崎が大舞台でも貫いた。2回裏1死満塁。ロッテ先発ペンが投じた外角へ逃げるカーブに、バットを投げ出すように食らいついた。打球は二塁手の頭上を越え右前へポトリ。「初球のど真ん中の球を見逃してしまったので、エンドランぐらいの気持ちでいった」。気迫で打った逆転2点適時打。初戦の敗戦に続き初回に1点を先制される嫌なムードを、一振りで振り払った。
「ラッキーボーイ」を悲願の日本一まで継続する。今季安打を放った試合は、27勝6敗1分け。6月中旬までに限れば、23勝3敗と驚異の高勝率を誇った。6月20日の西武戦で左ひざ半月板を損傷して離脱するまで、チームメートから試合前に体を触られるなど神様的扱いを受けていた。故障を乗り越えCSでもその力を発揮。逆転の一打はポストシーズンゲーム初安打&初打点。「まだ、続いてたんですね」。自身の幸運さに思わず笑った。
ただ、運だけではない。悔しさを結果につなげた。シーズン終盤、1勝2敗と負け越し、優勝が限りなく遠のいたロッテ3連戦(9月14日~)で無安打。続く西武3連戦では初戦の1打席目で三振を喫し、途中交代を告げられその後はベンチを温めた。チームは、そこから5連勝で奇跡の大逆転V。「悔しい思いはあった。(CSで)何とか結果を出してやろうと思った」。シーズンから7試合ぶりのスタメンで、雪辱を果たした。
リードでも勝利に貢献した。「和田さんの調子が良すぎて緊張した」と笑ったが、頭は冷静だった。「(ロッテが)ファウルで粘って球数を投げさせようというのを感じた」と、早めの勝負を挑んだ。見逃し三振を6個奪い、そのうち3球三振が3個。「的場さんには負けられないですから」。初戦で好リードし、この日も先発した元同僚のお株を奪った。「(山崎)勝己のリードもよかった。勝己がいいところで打った」と秋山監督。ラッキーボーイのもたらした1勝は、ただの1勝ではない。
[2010年10月16日10時52分
紙面から]ソーシャルブックマーク



