巨人の来季V奪回のカギを握る2人が上々の滑り出しを飾った。宮崎秋季キャンプ第2クール初日の11日、今キャンプ2度目の紅白戦を行った。サイドスローに挑戦中の野間口貴彦投手(27)が紅組の3番手で登板し、打者5人を無安打に抑えた。三塁へのコンバートに挑む亀井義行外野手(28)は4度の守備機会を無難にこなすと、打っては本塁打を含む3打数3安打。新たな武器が形になりつつある。

 マウンドを降りかけた野間口を原監督が呼び止めた。サイドスローに挑戦し、わずか10日あまりで、実戦デビュー。左打者3人をきっちり3者凡退に抑え、上々のスタートを切った右腕への期待を込めた“追試”指示だった。

 右打者として最初に対峙(たいじ)したのは加治前。この初球に投じたスライダーに加治前は思わず腰を引いた。結果は四球となったが、サイドスロー右腕に必要不可欠な武器とも言えるこの変化球に、可能性を感じさせた。

 「感触としては悪くなかった」と振り返った内容だったが、課題もしっかり把握している。この日の最速は141キロ。上から投げていた時の速球は、150キロをマークしていただけに「そこへのこだわりがないといえばウソになる」と明かした。しかし、今の段階では、単純な球速よりも球威、キレに重点を置く。

 バットを折られ二ゴロに仕留められた藤村は「先っぽで打って折れてしまったけど、いい球じゃないと折れることはない」と球威を認めた。まだまだ直球がスライダー回転したり、シュート回転したりと安定しないだけに、野間口も「今課題としているのは、力まずに力のある球を投げること」と考えている。

 原監督は「戦力になれば大きい」とさらなる成長を求めている。この日の“追試”は、指揮官の思いを十分過ぎるほど野間口に伝えた。力のある、自身が納得出来る球を投げるようになったとき、V奪還へ新たな武器がチームに加わる。【佐竹実】

 [2010年11月12日8時48分

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