球団初の栄誉にも、喜びは控えめだった。楽天嶋基宏捕手(25)が11日、ゴールデングラブ賞を受賞した。それでも「まだまだだと思う。チームの柱として優勝に導かれた捕手の方もいる」と表情は崩さなかった。捕手ではリーグ最多127試合に出場も、チームは最下位。「盗塁阻止率も悪いし、チーム防御率もうちよりいいところがあった」と心から笑えなかった。

 責任感の裏返しだった。この日の紅白戦では2打数2安打と、今季3割を残した打棒は健在だ。「僕は25歳と若い。元気よく声を出して、はつらつとしたところを見せたいです」と力を込めた。星野楽天でも、攻守に頼れる要を目指す。

 [2010年11月12日10時13分

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