<日本ハム3-4巨人>◇21日◇札幌ドーム

 うれしさ<悔しさ。7試合ぶりの6号アーチにも、日本ハム中田翔内野手(22)に笑顔は一切なかった。「悔しいですね。フォークがよかった。バットが止まらなかった。声援はありがたいし、期待に応えたかった」。

 1点を追う8回2死二、三塁の好機。今季最多タイ4万2063人のファンの期待を一身に背負い、対峙(たいじ)したのは初対戦の巨人の守護神ロメロ。映像で研究はしていたが、直球主体の組み立てで追い込まれると、最後は134キロフォークにバットは空を切った。

 良くも悪くも「見せ場」は常に中田に回ってきた。1回2死一、二塁では、三塁ゴロに倒れて好機をつぶした。内海の立ち上がりを攻め、無死満塁からの攻撃だっただけに、小谷野の犠飛による1点だけで終わったのは誤算だった。梨田監督は「うまくポンポンといければよかったんだけど。1点取ったのは良かったけど、追いつき、ひっくり返すところまでいければよかった」と悔やんだ。

 盛り上げたのも中田だった。3点を追う6回2死二塁。初球の変化球を強振した打球は、前日20日は“障害”となった天井に当たることもなく、左翼席中段へ放物線を描いた。「得点圏に走者がいたので、何とかしたかった」。5月だけで5本目の柵越え。しかし、8回の悔しさが喜びをかき消した。

 08年6月から続いていた、札幌ドームでの巨人戦の連勝は7でストップ。首位ソフトバンクには、1・5ゲーム離された。だが、梨田監督は「負け越さなくてよかったと考えて、またやっていきます」。いつもと同じように、一喜一憂せずに先を見据えた。シーズンの「見せ場」がやってくるのは、まだまだ先の話だ。【本間翼】