札幌日大(南北海道)のエース石川瑛二朗投手(3年)は仙台育英(宮城)打線を相手に9回3失点完投と粘ったが、同校に春夏通じて初の甲子園勝利を届けることはできなかった。悔しさをかみしめながら「ここで投げさせてもらったことは、これから人生で大きな、大きな財産になった」と感謝した。

3回2死から連打を浴び先制点を許した。4回1死からはプロ注目の仙台育英の田山纏(まとい)外野手(3年)に豪快に引っ張られ、今大会初アーチを献上した。失点につながった場面はともにカーブを捉えられ、特に田山の1発には「真っすぐに強いスイングをかけてきてたので、真っすぐを張っているのはバッテリー間で通じ合っていました。そこでカーブを選択したんですけど、そのカーブをうまく合わされた」と振り返った。相手の裏をかくつもりが、仙台育英の4番の対応力が勝った。「少し高さも甘く入って、そこを一球で仕留められたっていう感じです」と悔やんだ。

それでも、成長の跡は示した。自己最速を1キロ更新する146キロを計測。やってきたことは無駄ではない。最後の夏にたどりついた球児たちの憧れの地で、伸びしろを見つけた。卒業後も野球を継続する予定だ。希望する進路は具体名を避けたが、「戦国東都」とハイレベルな東都大学野球リーグに所属する大学だ。「次は神宮球場で自分がマウンドで投げて、絶対に日本一を取ります」。この敗戦が、次の舞台で勝者になる通過点と信じて聖地を去る。

◆札幌日大が14三振 札幌日大は14三振。夏の開幕戦で1試合14三振以上は、40年松江商(対北海中=延長14回)の16三振以来、86年ぶり8チーム目。9回試合では34年長野商が呉港中・藤村富美男1人に17三振を奪われて以来92年ぶりだった。

札幌日大・森本監督「石川はいい球を放っていた。2点差以内でついていく、やりたい野球はできた。終盤のチャンスで相手に踏ん張られた」

札幌日大・前田和主将(9回2死二、三塁の打席で投ゴロ)「この状況を楽しむ、堂々とした姿勢を後輩やチームに見せようとした。もっとみんなとプレーしたかった」

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