<ヤクルト1-9ソフトバンク>◇22日◇神宮

 ソフトバンクが強い。今季チーム最多の16安打で2度目の4連勝。強力打線を引っ張るのは、「4割男」の内川聖一外野手(28)だ。6回に4号2ランを放つなど、打率は4割7厘とハイアベレージをキープ。連続試合完封は3で止まったが、投打の歯車はガッチリ。4連勝と、2年ぶりの交流戦優勝へまっしぐらだ。

 この技術が、4割打者実現の夢を抱かせる。6回だった。ソフトバンク内川は少しだけ泳いだ。1ボールからの2球目。ヤクルト加藤が投じた緩い変化球だった。だが、バットの先でひっかけるようにすくった。手が伸びたインパクトで打球は失速せず、左翼席へ。「打ったのはチェンジアップ。うまく打てた。相手に気持ち的なダメージを与えられたのでは」。猛打賞で、勝利を決定づける4号2ランだ。

 1発を打つ技術もあれば、詰まっても安打にするのが内川流。1回には増渕の内角球にバットを折られながら、遊撃内野安打。先制点への流れを呼び込んだ。「雨の神宮では、結構打っているんですよ。今日も予感がありました」と吉兆?

 にノリノリだった。

 猛打賞は今季6度目。安打数はリーグトップタイの44だ。打率は4割7厘で、4試合ぶりに大台復帰。出場30試合だが、右太もも裏痛で、代打が4試合ある。スタメン出場26戦で43安打。このペースでチーム残り111試合でのヒットを換算すれば、183安打することになる。計算上では計227安打。昨年の阪神マートンが樹立したシーズン214安打のプロ野球記録を大幅更新する勢いだ。

 マイナーチェンジが奏功している。日本ハムのダルビッシュや楽天田中などパワー投手の多いパ・リーグ1年目。トップでのグリップの位置を昨年までより、捕手寄りにセット。「パ・リーグの投手は、困ったら真っすぐというのはありますね」。もともとのバットコントロールに力が加わった。1発が打てれば、詰まっても安打にできる。パ投手陣を震え上がらせるスラッガーの勢いは、昨年まで在籍したセ球団との対戦で衰えるはずもなかった。

 3番打者が打てば打線は活発化する。セ首位のヤクルトを16安打9得点で粉砕。両リーグ首位決戦第1ラウンドは、強力打線の脅威をまざまざとみせつけるものになった。【松井周治】