<阪神2-5ロッテ>◇25日◇甲子園

 若手の力に導かれ、ロッテが連敗を6で止め、交流戦7戦目にして初勝利を手にした。「8番左翼」で2試合ぶりにスタメン出場したロッテのドラフト1位伊志嶺翔大外野手(23)が、2回にプロ初打点を挙げるなど2打点と活躍。阪神からFAの人的補償で獲得した高浜卓也内野手(21)もダメ押し点につながる甲子園初安打を放ち、チームの勝利に貢献。甲子園の重圧に負けず、若い2人が結果を出した。

 甲子園のプレッシャーなどどこ吹く風だった。若手コンビがチームの連敗を6で止めた。まずはドラフト1位伊志嶺だ。1点を先制された直後の2回。2死二塁で真ん中低めのカーブを思い切り引っ張った。

 「次が投手だったので、自分でかえしたかった。打順なりの役割がある。積極的に振れたのがよかった。(前日は)悔しかったですから」。うれしいプロ初打点は、右打ちにこだわらず必死でヒットを狙った結果。前日にスタメン落ちした悔しさが貪欲な思いにつながった。流れを引き戻す一打を、西村監督も「点を取られた直後に取り返せた。そこでしょう」と評価した。

 「2番遊撃」で甲子園に戻った高浜も、負けじとアピールした。こちらは1点差に迫られた直後の7回。先頭打者で中堅フェンス直撃の二塁打を放った。「真っすぐを狙い、力を込めて振った。自分の中で一番の当たり」。あまりに鋭い打球に阪神ファンからもどよめきが起こったほど。この一打を足がかりに2点を追加し、試合を決めた。阪神3年間はケガに泣いて1軍出場0。「少しは悔しがってくれたかな」と申し訳なさそうにはにかんだ。

 完全アウェーの甲子園で若手が暴れ回った。高浜が「聞き慣れた応援だからかな。威圧感なかった」と言えば、伊志嶺も「阪神の応援をロッテの声援と思ってプレーした。楽しかった」と笑った。頼もしい若武者たちの活躍で、ロッテは遅ればせながら交流戦初勝利。「本当に1勝するのは難しい」と息をついた西村監督だが、孝行息子の出現に表情は穏やかだった。【鈴木良一】