<楽天3-6ロッテ>◇2日◇Kスタ宮城

 楽天が「抜け抜け」から抜け出せない。ロッテ大谷の動くボールにてこずり、反撃が8回と遅れ敗北。最下位脱出の機会を逃した。先月24日のリーグ戦再開から9試合連続で負け、勝ちが交互に続く。●○●○…と相撲でいう「抜け抜け」。大型連敗はないが、連勝も6月11日を最後に遠ざかっており、星野仙一監督(64)は「連勝できないから借金を返せないじゃないか。碁石じゃないんだ。囲碁やってるんじゃないんだよ」と吐き捨てるように言った。

 なぜ連勝できないのか。

 (1)先発不足

 実績ある岩隈、ラズナーが離脱中。6月以降、先発勝利は田中の5勝だけとなっている。

 (2)援護なし

 新人塩見、新加入ヒメネス、この日初先発の井坂らが先発の穴を埋めるが、彼らの登板時は打線の援護が少ない。連勝がない6月12日以降、1試合平均得点は、田中先発時の5点に対し、他の投手先発時は2・8点と下がる。

 田中の好投が援護を呼ぶとも言えるが、星野監督は「井坂を勝たせようというのがない。情けない」と一喝した。岩隈、ラズナーの1軍復帰時期は確定していない。先発が踏ん張り試合を整え、打線は早い回から援護する。主導権を握る、という王道を目指すしかない。【古川真弥】