<広島6-5ヤクルト>◇2日◇マツダスタジアム

 赤ヘル打線が奮起した。広島が「6番・三塁」で出場した小窪哲也内野手(26)の4安打など14安打の猛攻で、序盤のビハインドをはねのける鮮やかな逆転勝利をもぎとった。首位独走のヤクルト相手に見せつけた今季初の“4点差逆転劇”は、チームにとっても大きな1勝だ。

 球場内に漂う敗戦ムードを、猛攻で吹き飛ばした。4点を追う4回だ。1死から小窪、天谷宗一郎外野手(27)の積極的な初球打ちで一、二塁に。石原が捕邪飛に倒れて2死…でも終わらない。投手今村の代打で石井琢朗内野手が登場し、40歳いぶし銀の選球眼で四球を選んだ。満塁で東出輝裕内野手(30)が中前に2点打。反撃ののろしを上げた。

 「打ったのはツーシームかな。少し先だったけど、良いところで出たね」。

 勢いは続く。5回2死一、二塁。「チャンスだったし、高めは思い切って行こうと決めていた」と鼻息荒い天谷が松岡の初球136キロ高めストレートを逃さない。右中間への三塁打で、試合を振り出しに戻した。さらに6回だ。1死三塁から木村の遊ゴロの間に三塁走者の東出が生還し勝ち越すと、二塁打の丸を4番栗原が中前打でかえし、6点目を奪った。

 「詰まっていたけど振り切った分、良いところに落ちたね」。

 無傷の4勝だったヤクルトの持っている?

 新人久古にプロの洗礼を浴びせた。ゲーム中盤の波状攻撃。昨年7月7日巨人戦(ひたちなか)以来、プロ2度目の4安打をマークした小窪がつなぎ役だった。

 「1打席1打席集中して、何とか塁に出ようと。去年も打てない時期があり、いろいろ変えてみたが、駄目だった。とにかくキャンプでやったことを1年間やろうと決めている」。

 4、5、6回の3イニングに9安打を集中して6得点。首位を走るツバメ撃墜に成功した。復帰篠田の2回0/3KOを帳消しにする4点差逆転劇に、野村謙二郎監督(44)も「今日は打線が頑張ってくれました。タイムリーなど積極性があった。(木村の遊ゴロに)ああいう点の取り方を、われわれはしたいんだ」と収穫を口にする。予定調和を覆す勝利が、借金返済を加速する。【佐藤貴洋】