吉兆の島から逆襲さ~。広島は5日からの横浜2連戦(沖縄セルラースタジアム那覇)に備えて4日、沖縄入りし、同球場で初練習を行った。チームが沖縄で公式戦を行うのは、初優勝した1975年(昭50)以来、36年ぶり。外野陣が守備練習で打球の見え方を確認するなど、入念にチェックした。縁起のいい南国で大暴れし、5位から上位浮上を狙う。
突き抜けるような青空には白球が似合う。開場2年目の沖縄セルラースタジアム那覇での初試合。強く照りつける陽光、心地よいそよ風…。南国特有の情緒がそこかしこに漂い、野村謙二郎監督(44)も「日陰にいないで、こっちに出てこいよ~!」と軽口をたたくなど上機嫌だ。それでもスキはない。75年以来、36年ぶりの沖縄での公式戦。指揮官は表情を引き締めて口を開く。
「沖縄はキャンプでも使っているのがあるし、沖縄での公式戦も年に1度くらい。素晴らしい球場ができて、野球をできる。うちが初優勝した時以来とかは別にして、沖縄のファンの人にプロ野球をお見せできるし、いい試合をしたい!」。
最善の策を施し、本番に挑む。勝手の分からないフィールドだけに、入念に感覚を確かめる。守備練習に臨んだ外野陣は「死角」を発見。バックネット裏客席の上部が白いテント状のひさしで覆われており、白球と重なるのだ。中堅で飛球処理を繰り返した丸は「見えにくいです。昼間の東京ドームみたい…。やっていてよかった。備えはいくつあっても足りないですし」と話す。緒方守備走塁コーチも「テントが見にくいよな。あと、沖縄独特の風もある。結構、吹くぞ」と説明。視界、風向きなど不安要素を1つずつ確実に取り除くのも勝利への近道だ。
毎年、2月に沖縄市で春季キャンプを行うが公式戦を行うのは久しぶり。古葉竹識監督体制の75年5月17、18日に大洋(現横浜)と対戦し2連勝。この時にシーズン初めて首位に立ち(開幕直後を除く)球団初Vの流れを作っていった。南国はカープを温かく迎える。だからこそ野村監督も強調する。
「沖縄市でキャンプをしてるから。キャンプ以来、久々に野球を生で見てもらえる。頑張りたいね」。
交流戦最下位に沈み、5位に甘んじるが、縁起のいい那覇でAクラス復帰の足掛かりを築きたいところ。選手会長の石原も「借金があるし、オールスターまでの期間にできるだけ早くかえして、5割に戻していきたい」と気合十分だ。2月1日。「逆襲」をスローガンに掲げ、覇権奪回を誓った。初志貫徹するためにも沖縄で白星を重ね、巻き返しを期す。【酒井俊作】



