<オリックス3-4楽天>◇7日◇京セラドーム大阪

 ようやく、マー君が笑った。1点リードの9回2死走者無し、楽天の新守護神ラズナーがオリックスの代打山崎浩を見逃し三振。ベンチで見届けた田中将大投手(22)は仲間とハイタッチを交わした。自身6連勝で9勝目も「僕の勝ちは別にいい。チームが勝ったことがよかったです」。何より、先月11日以来となるチームの連勝を喜んだ。

 今季13試合目の先発は、今季最も納得いかない内容となってしまった。「見ていただいたとおり。全然、良くなかった」と潔かった。スライダーもスプリットも、地面スレスレに決まらない。決まっても、バットを振ってくれない。直球は球威が鳴りを潜め、シュート回転の場面もあった。理由を問われ「全てのバランス。体、心、全てで思うようにいかなかった」と答えた。1回に3点の援護。防御率1点台前半の右腕には十分過ぎるはずが、1回、2回、3回と毎回1点ずつ失い一時同点に。「もっと簡単に勝てた。迷惑を掛け本当に情けないです」と反省を繰り返した。

 意地を見せたのは6回。5回までは打たれた9安打の大半が変化球だった。「本来とは、ほど遠い」が敢然とモードチェンジ。真っすぐ中心にがんがん押した。先頭伊藤をアウトロー147キロで空振り三振。続く大引には、この日最速150キロも出し空振り三振。最後は坂口を中飛で、ようやくこの試合初めて3者凡退。「しっかりやり直したい」。最後の姿に、次への意気込みをにじませた。

 星野仙一監督(64)は「あれほど悪い田中は長崎(3月6日、西武とのオープン戦で3回3失点)以来。はっきりしなかった」。それでも勝った。リーグ戦再開後12試合続いた負け、勝ち、負け…から脱出。「ようやくオセロから解き放たれた」。借金は5まで減った。反攻の契機にしたい。【古川真弥】