広島前田健太投手(23)が「節電投法」で今季4勝目を目指す。今日8日の巨人戦(東京ドーム)に先発予定。東日本大震災の影響で東京ドームでは節電対策として照明や空調など電力使用を制限中。前田も「テンポ良く行けば試合時間も短くなる」と、節電に協力する姿勢。今季初の完投勝利を節電で飾る意気込みだ。

 カープの若き大黒柱が「復興」に一肌脱ぐ。今日8日の巨人戦は東京ドームでの減灯ナイター。電力消費を抑えるためにも、前田健は矢継ぎ早に投球を重ねる考えを口にした。

 「一番いいのは100球を切ることですね。どうしても僕は球数が多くなる。でも、球数よりもテンポ良く行けば、試合時間も短くなる。テンポ良く投げていきたいですね」。

 今季は13試合に先発登板(86回)し、1試合平均の球数は110球。開幕当初は速球が球威不足で変化球の精度も悪く、球数が増える傾向が強かった。ここまで3勝5敗だが、ようやく軸となる速球のキレ味も高まってきた。その証拠として、6月はリーグ最多の月間27奪三振をマーク。速球の球威が高まれば、スライダーやチェンジアップを含めた配球も組み立てやすくなる。テンポ重視で投げるための土壌は備わってきた。

 5月末には東日本大震災の被災地である宮城県の避難所を慰問し、痛みを分かち合った。消費電力の増える夏だからこそ、ささやかではあるが試合時間短縮で協力する。前田健はもともと「節電体質」でもある。子供のころから夏場のクーラーはタイマー予約で、1時間後には切れるようにしている。「起きたら、めっちゃ汗出ますよ。でも、ずっと付けないようにしている。体が動かなくなるのが嫌なので」。コンディショニングの一環だが、期せずして節電に貢献していた。キャンプなど長期遠征では自宅のコンセントを抜くなど、省エネへの意識は高い。

 「試合の後半で負けていて打席が回ってくれば交代になってしまう。完投がないのは嫌なので、そろそろ完投したい。真っすぐもコントロールできるようになっているし(速球を)投げて感覚は良くなっている」。

 今季初の東京ドームでの戦い。チームはリーグ戦再開後「○●」が交互に続いており、3位を争う巨人戦を優位に戦いたいところ。今季初完投して連勝ムードを作るのが理想の展開だ。

 「前半戦みたいに、連勝は続けば続くもの。きっかけを作る投球をしたい。負けたあと、止める投球をしないといけない」。

 責任感の強い若き右腕が、攻めの姿勢で巨人に挑む。【酒井俊作】