<中日1-3阪神>◇7日◇ナゴヤドーム
出し惜しみはなかった。阪神藤川球児投手(30)がマウンドに上がったのは10回。ビジター試合の同点の場面だった。今季初めて、勝利の方程式の中で誰よりも先にマウンドに上がった。
「3つ負けるのと、1つ勝つのでは全然違う。1ゲームしか離されないんだから」。
試合の重要性が分かっていた。先頭平田には細心の注意を払い、初球からフォークを連投。3球目、この日最初の直球で150キロをマークした。リミッターは「まだまだやで」と解除してはないが、無意識のうちに力がこもっていた。
平田、小池を連続三振。2死から四球を与えたが、小田は外角高めの明らかなボール球で空振り三振。浮き上がるボールの真骨頂だった。
4月17日中日戦では、3時間半ルールのあやで、藤川を温存したままサヨナラ負け。5月4日巨人戦では、4-4の9回無死一、三塁とピンチを招いてからマウンドに上がりサヨナラ打を浴びた。
ベンチも万全を期していた。ブルペンでは、1つの確認がなされていた。今季1度も行っていなかった「イニングまたぎ」が可能かどうか。「いつでもいいです」。覚悟は出来ていた。11回に大量3点を奪ったことで実現しなかったが、「奥の手」も辞さない構えだった。
今季5度目の1イニング3三振で2勝目を挙げた。「岩田がようがんばっていた。すごかったね」。打てないときは、点をやらない。頼もしい投手リレーで、最終走者ではなく中心に球児がいた。




