<中日1-0阪神>◇11日◇ナゴヤドーム
勝負の世界に「たら、れば」は禁物。でも、言いたくなっちゃいますわ。6回2死満塁で4番新井貴浩内野手(34)。ここで1発、いやシングルヒットでも出ていたら…。あえなく三ゴロに倒れ、満塁機の打率は1割6分7厘となりました。チームは今季15度目の完封負けで、勝率5割に逆戻り。得意のヤクルト戦でやり返すのが、4番の意地ってもんでっせ!
虎党のため息を全身に浴びながら走った。6回。最初で最後の大チャンスだった2死満塁で、新井は三ゴロに倒れた。外角低めの134キロ。わずかにタイミングを外され、注文通りにゴロを打たされた。
12打数2安打、打率1割6分7厘。今季、満塁での新井の成績だ。3試合打点なしで、打点ランキングもリーグ3位に。「意味のある打点を挙げたい」と言う4番打者にとっては、この日の三ゴロはとても納得のできない結果。中日ソトの調子を考えればここが試合のヤマ場だった。
「前回よりもコントロールがよかった。対策はもちろんしているんだけど…」。悔しさを押し殺し、唇をギュッと引き締めた。前日も初回1死一、三塁で空振り三振。勝利に貢献できない自分を「あそこで1点入れていれば…」と責めていた。
ソトは新たな天敵だ。初対戦だった前回7月28日には6回を0封された。左投手、外国人、初モノ(初対戦)という3つの負のジンクスを総まとめしたような存在。2度目の対戦でも攻略できなかった。鳥谷が打席の前方に立つなど各自が工夫をしたが、結果にはつながらなかった。
前日に続いて0-1敗戦の屈辱で、今季15度目の完封負け。そのうち7試合は相手の先発が外国人だ。新井自身は常々、「そういうことは意識しないし、関係ない」と関連付けることを嫌う。それでもライバル球団に飛び出した舶来左腕に、これ以上お得意さまにされるわけにいかない。
真弓監督も頭が痛い。「連打が出そうな感じじゃなかった。球速よりも速さを感じていたようだ。球のキレもよかった。低めを振りすぎた」。3試合でわずか1得点。投手が軒並み好投を続けているだけに、打線の低調ぶりは悩ましい。
今日12日からは5ゲーム差の首位ヤクルトと3連戦。切り替えが大事か、と聞かれた新井は強い調子で「そうです」と言った。神宮をリスタートの舞台にするしかない。【柏原誠】



