<オリックス8-6西武>◇12日◇京セラドーム大阪
70年代の近鉄ユニホームをまとったオリックスナインが暴れた。1点を追う5回。赤田の適時打で追いつき、なお1死一、三塁の場面。2番大引が一塁前にセーフティースクイズを決めて勝ち越した。もともとバントを好まない岡田彰布監督(53)にとって阪神&オリックスの指揮官で7年間、953試合目で初めてスクイズ成功の執念采配だった。
「あれはスクイズやないけど…。あんまり言えんけどな」。岡田監督はオトボケだったが、前日3位に浮上して迎えた大事な3連戦の初戦。相手は7月に死球合戦の因縁があった西武。無警戒だった一塁フェルナンデスの動きも見て、勝負どころと見たのだろう。大引も「一塁手がベースについていたし、投手前以外に転がしたら、足のある(三塁走者の)赤田さんがかえれると思った」としてやったりだ。
これで“いてまえ打線”に火が付いた。続くバルディリスと後藤が連続適時打。いずれも気落ちした岸の初球を痛打し、この回一挙5点を奪った。バルディリスは7回にも9号2ランを放ち3打点。終盤もつれた試合で、価値ある1発となった。過去3勝12敗と苦手にしていた岸から10安打で8得点。岡田監督も「連打も出たし、あの回はうまくつながった。ああいう攻撃ができればな」とにんまりだ。
これで2度目の6連勝。借金を2に減らし3位を守った。猛牛ユニホームは今日と明日も復活する。いてまえ魂で一気の借金完済が見えてきた。【松井清員】
◆岡田監督とスクイズ
スクイズは基本的に使わない。04~08年の阪神監督時代も数えるほどしか実行していない。04年3月の親善試合ヤンキース戦で赤星がセーフティースクイズを決めたのが唯一の成功例。シーズンでは06年9月13日広島戦で関本に就任3年目で初のセーフティースクイズ、その6日後のヤクルト戦で杉山に正真正銘のスクイズを命じたが、いずれも失敗した。もともと、バントが嫌いで「何で簡単に1アウトをやらなあかんのよ」「1点だけを取りにいくバントは絶対せん。おれがバントさせるのはここで1点取れば勝ちという場面だけや」と持論を展開したことがある。



