<ヤクルト8-2阪神>◇13日◇神宮
神宮の杜に、希望のアーチがかかった。阪神上本博紀内野手(25)が2回、由規のスライダーをすくい上げ、豪快に3号先制ソロを放った。後半戦はスタメン打率3割1分6厘と気を吐く3年目には、まだ新人王の資格がある。榎田とともにチーム内で激しく争えば、虎の勢いもグ~ンと上昇するはず。敗戦にも下を向くな。ウエへモっトいくんだ!
バットを放り投げ、見えを切るようなポーズで打球の行方を見つめた。阪神上本が先制弾を見舞った。2回2死、由規の真ん中低め133キロスライダーをコンパクトに振り抜き、左翼席に突き刺した。
上本
塁に出ようと思っていたので。たまたまです。今後、大振りになって崩れないように注意したい。
7月27日中日戦(甲子園)で満塁弾を放って以来、42打席ぶりの3号ソロ。2試合ぶりにスタメン復帰した上本が、早大時代にならした“庭”で存在感を見せつけた。
早大4年時の08年11月1日。優勝がかかった慶大戦で勝利し、2年ぶり41度目のリーグ優勝を決めた。主将だった上本は仲間の手で胴上げされ、歓喜に浸った。リーグ史上27人目の通算100安打も放った。数々の栄光を刻んだ思い出の地で、キラリと輝いた。
上本
それ(特別な感情)は全くないです。大学のグラウンドに行けば違うんでしょうけど。
いつも通りクールにサラリとかわした。場所がどこであれ、存在をアピールしなければならない立場だと分かっている。だから、先制パンチよりも守備の反省が口をつく。
自身のソロで1点を先制した直後の2回1死。宮本のゴロをジャンピングスローで一塁送球したが、間に合わなかった。ここからメッセンジャーが崩れ、5点のビッグイニングを招いた。5回にも宮本のライナーへジャンプしたが、グラブに当てて弾き失点につなげた。
上本
もっと球際をしっかりしないといけない。
守備はまだ粗さが残る。それでも関本を脅かす存在として力をつけている。3年目の今季、5月中旬から1軍に定着。まだ新人王の資格を有している。上本がルーキー左腕榎田と新人王を争うような大ブレークを見せれば、リーグ優勝が見えてくるのは間違いない。【岡本亜貴子】



