<横浜3-7ヤクルト>◇8日◇横浜
頼れるチームリーダー、ヤクルト宮本慎也内野手(40)が、渋~い2打点で横浜を退けた。1点を追う4回1死満塁から同点の二ゴロ。5回には、2死満塁から飯原の右前2点適時打で同点とした直後、三塁ベースに当たる勝ち越しの内野安打を放った。10年前の優勝を知るベテランが勝負強さを発揮すれば、バレンティンら外国人選手も全力疾走を見せるなどチーム一丸で3連勝を飾った。今日9日から2位阪神との3連戦。Vロードのラストスパートだ。
三塁ベースを直撃した打球が、横浜村田の前に転々と転がった。2点を返して同点に追い付いた直後の5回2死一、三塁。40歳のベテラン宮本が、横浜リーチの初球を振り抜いた。三塁への内野安打で勝ち越し。「内めの真っすぐが来ればいいなと思っていた。抜けると思ったんですけど、点は入ると思った」と喜んだ。1点ビハインドの4回1死満塁では、二塁ゴロで同点に追い付いた。渋く、確実に仕事をこなした。
01年の優勝時は「2番遊撃」として125試合に出場した。唯一の日本一経験者として、チーム全体に与える影響は大きい。苦しい終盤戦。優勝を目指すキーワードは「気合」と「根性」だ。
2位との差が5ゲーム前後になった8月ごろから、由規、村中ら若手投手陣にこの言葉を使うようになった。宮本は「古い人間なんで。僕自身そう思っている」と笑う。ただの精神論ではない。「結果を先に考えても仕方ない。気合と根性って言ってれば、結果を考えずに、そっちの方に気持ちがいくでしょ」。自分の力を出させるため、気持ちの勝負を訴える。
この日、2点リードの8回に6番手橋本が1死満塁のピンチを迎えた。マウンドに歩み寄り「気合入れたら真ん中でも打たれない」とささやいた。一打同点の危機を、三邪飛、三邪飛で無失点で切り抜けた。
宮本のしぶい活躍に続き、9回はバレンティンの豪快な26号2ランで突き放した。打撃不振に加えて全力疾走を怠り、巨人戦は3試合スタメンから外れた。2回はボテボテの三塁ゴロで、全力で右翼の守備位置まで走り抜けた。2度の右飛でも全力疾走。守備では素早いバックアップで4回にライトゴロを記録した。小川監督は「チームのために一生懸命やってくれている」と変化を感じている。
ベテラン、外国人、チーム一丸で、今季最長4時間33分の戦いを制した。今日9日からは苦手阪神との3連戦が始まる。宮本は「僕だって毎朝ドキドキしながら起きてます」と、優勝争いにしびれる毎日だ。残り35試合。走って走って、ゴールまでラストスパートだ。【前田祐輔】



