<中日4-4巨人>◇7日◇ナゴヤドーム
8回を終えて0-4。中日吉見には2安打に抑えられていた。そんな状況の9回、巨人の執念の攻撃が始まった。1死一、二塁から4番阿部慎之助捕手(32)が「このままでは終われない」と2点適時二塁打で、吉見を引きずり降ろした。その思いは、6番高橋由伸外野手(36)につながった。「何とかしようという一心でした」と、2番手浅尾から右中間に強烈な打球をはじき返した。
土壇場で追いつき、負け試合を引き分けに持ち込んだ。それでも、試合後の表情は一様にさえない。原監督は「1歩足らず、と言うところでしょう」と唇をかみしめた。1回の攻防がすべてだった。無死二塁から脇谷が進塁打を打てずに坂本が三塁でタッチアウト。無得点に終わったその裏、不運な当たりもあって3失点を喫した。最後に気持ちの入った戦いを見せただけに、原監督も「それでそういう(苦しい)状況になった」と悔やんだ。
首位中日とのゲーム差は5・5のまま。直接対決は残り5試合となった。それでも負けなかったことで、残りをすべて勝てば何が起こるか分からない状況にはある。原監督が「切り替えてまた、明日」と言えば、主将の阿部も「いい方に考えるしかないでしょう」と前向きにとらえた。リーグ戦は残り9試合。数字的には厳しいが、この日の最後に見せた執念があれば、巨人のペナントの灯はまだ消えない。【浜本卓也】




