<広島0-2阪神>◇24日◇マツダスタジアム
勝利のハイタッチで、最後の指揮を終えた。就任から3年。今季限りで辞任する阪神真弓明信監督(58)が、最後のゲームを白星で飾った。タイトルなど個人記録のかかった能見篤史投手(32)や榎田大樹投手(25)らにチャンスを与え、柴田講平外野手(25)、上本博紀内野手(25)ら育てた若手も起用。その結果が完封勝利だった。
「うん、勝ちで締めくくれてよかったと思う」
Bクラスが決まり、消化試合の中でのラストタクトだったが、表情はにこやか。試合前には、円陣でナインにゲキも飛ばした。
岡田監督の突然の辞任により、08年オフに監督就任。「優勝」と「育成」という2つの課題と格闘し、道半ばでユニホームを脱ぐ。周囲から厳しい声が飛んだが、胸の中に秘めた信念は揺るがなかった。その信念を明かしたことがある。
真弓監督
5年後に優勝できるチームの基盤を作りたい。監督になるときに、これだけはやめておこうということがあった。目先の勝ちに、こだわることは絶対にしない。それはチーム作りにおいて、遠回りになる。
言葉通り、就任1年目には能見をこだわって使い続け、エース級に育てた。野手はレギュラー陣の壁が厚かったが、若手の指導にかける時間は惜しまなかった。チームに若い人材が乏しかった面はあるが、できる限りは尽くした。育てた芽が花開くことを願い、次期監督の和田打撃コーチにバトンを渡す。



