<DeNA0-12広島>◇1日◇横浜

 広島前田健太投手(24)がDeNAを危なげなく料理した。7回散発5安打無失点で、リーグ単独トップの11勝目。4月6日にノーヒットノーランを達成して以来の横浜スタジアム。最速は150キロをマークし、二塁すら踏ませなかった。「調子は良くて、5回からは楽になって、今年はこの球場で良い投球が出来そうです」と振り返った。

 登板前、ロンドンからメールが届いた。100メートル背泳ぎで銅メダルを獲得した入江陵介からだった。「次は金を目指してがんばります」。銅メダルに満足しない、あくなき向上心に刺激を受けないはずがなかった。同じ大阪出身で、沢村賞などタイトルを総なめした2年前のオフ、ある授賞式の席で意気投合。メダル獲得のニュースを見て、祝福メールを送っていた。

 実は、個人競技に興味を持っている。「団体競技はミスしてもカバーできるけど、個人競技の体操とか水泳は、1つもミスできない」。自身の体験がそう思わせている。小学生のころは水泳、体操を経験。入江と同じ背泳ぎを得意とし、野球を休んで大会に出たこともある。「だいたいのスポーツはできますね。だから、自分が出来ないことをやる人を見るのが好きです。どうやってやるんだろうと不思議になります」。PL学園時代には走り高跳びで180センチの学校記録を打ち立てたというほど、極めて高い身体能力を誇る。

 その能力が野球でも生きて、球界屈指の投手となった。しかし「日の丸」とは縁がない。尊敬するダルビッシュも海を渡り、まだ見ぬ世界で戦うアスリートへの思いはますます強くなった。【鎌田真一郎】