【ホノルル(米ハワイ州)12日(日本時間13日)=本間翼】優勝旅行中のハワイでも主役はやはり日本ハム中田翔内野手(23)だった。滞在2日目は球団主催のゴルフコンペが行われたが、寝坊で集合時間に遅刻。バスには置いていかれ、ホノルルから車で約1時間かかるコオリナGCまで自費でタクシーを飛ばした。ビーチサンダルのまま姿を見せ、何とかスタートには間に合ったが、スコアは115と散々。民家に打ち込んで大目玉を食らうなど、ドタバタのハワイラウンドとなった。

 早朝7時、移動のバスに乗り遅れたことが悪夢の始まりだった。会場までタクシーで追いかけることになったが、すぐに2つ目のハプニングが襲う。車を走らせること10分。笑顔だったドライバーから、表情が消えた。「急に道が分かんなくなったとか言って、ナビをいじり始めて…。15分くらい、路肩に止めるんだもん」(中田)。

 諸先輩の顔が脳裏に浮かぶと、気が気じゃない。タクシーを乗り換えることを提案したが、中田の英語力では意思疎通も図れず…。どうにかナビの設定が完了し、再発進すると「ハイスピード、プリーズ!」「エイト、ニジュウ、スタート」(午前8時20分にプレー開始だと言いたかったらしい)と尻をたたき、自分の組のスタート直前に到着となった。

 しかし、悪戦苦闘はまだ続く。練習もできないまま、最初のティーショットは…OB。さらにコース沿いに立つ民家の庭へと打ち込むと、中から住人が窓を開けて飛び出し「ヘイ、ユー!」。中田は「怒られたし…」と、大きな体を縮こませ「こんなところによく住むよね」と唇を曲げた。

 ベストスコアが90の中田だが、この日は115とほど遠い内容。「ギリギリ間にあったけど、シーズン中だったらやばい。クビやな」。この男、シーズンオフも目が離せない。