<巨人8-7DeNA>◇23日◇ほっともっと神戸

 巨人先発の宮国椋丞投手(21)が自力で取り返した。2回裏1死一、三塁で打席に入った。DeNA先発ソトの初球、一塁走者の松本哲が二盗を決めて、二、三塁。1ボールからの内角のカットボールを前進守備の間を抜く左中間への2点適時三塁打で逆転に成功した。

 内角球を完璧に打ち返す野手顔負けの決勝打。二塁も回って悠々と三塁まで到達した。三塁打は巨人投手では02年の桑田以来、決勝三塁打となれば1962年の堀内庄以来となる珍しい一打となった。「たまたまです。特に…。それだけです」。結果的にはチームを勝利に導く一打となったが、本職の投球で精彩を欠いた。

 今季2勝目をマークするも5回0/3を11安打5失点。味方から大量リードをもらった6回にブランコの本塁打を含む5連打で4失点。「投げ急ぎだったり、1回からボール先行になってしまった。ゲームを崩してしまって申し訳ないです」と、敗戦投手かのような面持ちで話した。原監督は「本人が一番反省しているでしょう。でも、勝ちがついている。自分の中で追い風にして次はリリーフ、チームを助ける形になればいい」と、奮起を促した。【為田聡史】