<オリックス3-9楽天>◇23日◇京セラドーム大阪
楽天森山周外野手(31)が、新チームで「初スタメン初安打初適時打」の初ずくめで存在感を見せつけた。オリックス戦に「9番左翼」で先発出場。2点リードした7回無死満塁から、比嘉の直球を中前にはじき返し、移籍後初安打と初適時打をマーク。9回にも安打を放ち、2安打1打点と活躍した。昨季オリックスを戦力外となった男が、古巣の本拠地で躍動した。
感情を抑えきれなかった。7回、無死満塁から森山は比嘉の直球を完璧にはじき返した。中前へのクリーンヒットだ。新チームで初めての「H」ランプがともり、初打点を挙げると、お決まりのバーン!
のポーズを派手に決めた。「イーグルスに来て初めてのヒットなので興奮してしまいました」と、一塁ベース上で笑みがこぼれた。
さまざまな思いがあったのだろう。昨季、オリックスから戦力外通告を受け、楽天に加入した。今季は代走要員として途中出場が続いたが、古巣の本拠地で初めてスタメンに抜てきされた。試合前、率直な思いを聞いた。古巣との対戦時、どんな気持ちになるのか。
森山
トレードで移籍とかだったら、寂しいって言う人もいると思うけど、僕はクビですからね。どうなんだろう。それぞれ違うと思いますよ。
その後、多くは口にしなかった。悔しさ、懐かしさ、反骨心…。感情を簡単に言葉では表現できなかった。ただ、仲間との対戦では自然と力が入った。意識したのは6回だ。同期入団の左腕中山との対戦。結果は三ゴロで「打ってやろうと思ってたけど抑えられました」と苦笑いで振り返った。
新たな感情も芽生えた。「打点を挙げたことが大きい。チームに貢献できたかなと。(代走のときより)達成感は今日の方が大きかった」と新チームに仲間入りした実感が湧いてきた。普段は走者の自分がホームを踏む。この日は自分のバットで走者をかえした。それが何よりうれしかった。
得点差が開いても、負けゲームでも勝ちゲームでも、常にベンチ裏で走ったり、ストレッチを欠かさないという森山。その真面目な取り組みが初スタメンで2安打1打点の結果につながった。「ようやく役に立てたかなと思います」。今日だけでなく、活躍の場はまだまだある。【斎藤庸裕】



