<オリックス3-9楽天>◇25日◇ほっともっと神戸
“山手線”に、さようならだ。楽天は3-3の5回1死満塁で代打島内宏明外野手(23)を送った。オリックス・マエストリから放った当たりは、三塁へのボテボテのゴロ。島内は50メートル6秒を切る俊足を飛ばすと、送球より早く一塁を駆け抜けた。決勝の内野安打となり「結果、ヒットで良かったです」と喜んだ。チームは連勝で4位タイに浮上した
島内は、前日24日に1軍に昇格したばかり。左手首を痛め登録抹消された牧田の代わりだった。当初の昇格候補には、15日に2軍落ちした枡田も挙がった。昨季、規定打席未満ながら打率2割9分5厘、5本塁打。4番も務めており、パンチ力のある牧田の代わりとして、うってつけだった。だが、星野監督の判断は違った。「慎太郎(枡田)は不振で落としたんだ」と、2軍調整を続けさせるよう指示。そこで、2年目の島内が選ばれた。
真意は「山手線にさようなら」だ。就任3年目。不満があった。2軍落ちした選手が、しばらくすると、また1軍に戻ってくる。同じ選手が1軍と2軍を行ったり来たり。「このチームは、まだ環状線。山手線なんだ。下に落ちた人が、グルッと回って、また上がってくる」。再昇格を繰り返した選手の数だけなら、楽天が突出して多いわけではない。ただ、選手層の薄さ、1軍に定着できない選手の多さを感じた監督の目には“山手線”と映った。
島内自身、昨季は3度も2軍落ちし、そのたびに再昇格した。今季は森山、島井ら同じ俊足の外野手が増え「去年より多い。1日1日、結果を残さないと、すぐに落とされる。1つでも多くアピールしたい」と口元を引き締めた。山手線にさようならは、自分の課題でもある。【古川真弥】
◆昨季、1軍2軍を行き来した楽天の選手
野手では、島内以外には定岡と中島が目立った。定岡は6月21日にプロ初昇格も、わずか11日間で再調整。7月27日に再昇格したが、1カ月持たず8月19日に再び2軍落ち。9月9日に三たび昇格したが、またも11日間で再調整を告げられた。中島は9月9日に再調整となったが、12日間で再昇格。右の代打要員が少なく、2軍落ちしてもすぐ昇格できる風潮があった。
投手では、片山が典型。5月11日に2軍落ち。約1カ月後の6月17日に再昇格したが、1カ月あまりしか持たず7月29日に再び2軍落ち。わずか17日間で再び昇格したが、またも約1カ月後の9月18日に再調整となった。左の中継ぎが手薄であることを示していた。



