<西武4-5ロッテ>◇25日◇西武ドーム
「鈴木大地シフト」が、ロッテの3連敗と借金生活突入を防いだ。好調の鈴木大地内野手(23)が6番から2番に昇格。2点を追う7回無死一塁で、内角137キロの直球を右翼スタンドへたたき込んだ。プロ1号の同点2ラン。「感触もばっちりでした。初ホームランがいいところで出て本当にうれしい」と“旬”ぶりを発揮した。
「2番遊撃」は、脱連敗へ向けた伊東監督の策だった。「上位相手にミスが出ては勝てない」と、悪送球のあった根元と二遊間を入れ替え。鈴木は過去大学日本代表でも遊撃を務め、守備力は抜群。昨年8月11日以来の遊撃スタメンながら、8回はランニングスローなどで3つすべての遊ゴロをテンポよくさばき、9回の勝ち越し劇へつなげた。
打線はさらに深刻だった。前日まで2試合でわずか2点。鈴木の打順を上げる際、指揮官はあえて中軸には入れなかった。鈴木は大砲タイプではなく中距離打者。「3番なら3番の打撃をしなきゃと思ってしまう。そこで打てる経験値はまだない」と、“つなぐ意識”で入れる2番に据えた。
本塁打の場面も、根元が出塁して一、二塁間が空いていた。鈴木は「強引にでも引っ張って二、三塁をつくろう」と打席に。プレッシャーの少なさが、大学4年春以来の“久々アーチ”を打たせた。振り返れば、プロで初めて2番遊撃出場した昨年8月2日も2安打3打点。勝負強さは持っていた。
井口を一塁へコンバートした前週に続き、またも鈴木中心のシフトがチームを救った。打率3割9分。あと9打席で規定打席に到達するころには、1位の可能性もある。「試合開始時に、一番いい状態に持っていきたい」。潜水期間を終えた鈴木大地の“浮上”が、楽しみでならない。【鎌田良美】
◆鈴木大地(すずき・だいち)1989年(平元)8月18日、静岡県小山町生まれ。静岡裾野シニア-桐蔭学園(神奈川)-東洋大。大学では5度のリーグ優勝と2度の全日本大学選手権優勝を経験。11年ドラフト3位でロッテ入団。名前の由来は同姓同名の88年ソウル五輪競泳金メダリストから。175センチ、79キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸1630万円。




