<ヤクルト4-2巨人>◇26日◇神宮
ヤクルト石川雅規投手(33)は、踏ん張る男だ。7回だ。先頭打者が遊撃トンネルで出塁。さらにロペスの二塁打で1死二、三塁。ミスからのピンチで重苦しい空気が漂う。マウンドに内野手が集まる。宮本が「落ち着かせようと思って」と、2人の息子が観戦に来ているかを問う。「分かりません!」。自称「見かけによらずカッカするタイプ」の左腕は、頭に血が上って、聞く耳を持たない。ただ、アドレナリンが出た証拠でもある。「目をつぶって投げました」と、腕を振ることだけに集中した。何とか2失点でしのぎきった。
12日からの東京ドーム・巨人戦は3連敗だった。石川も2戦目に投げた。左足スネに打球を直撃しながら投げて、負けた。実は軽傷ではなかった。通常の投手ならば1回登板を回避する程度だったという。だが、その後も投げ続け、この日は中5日。ロマンの救援配置転換の余波だった。チームの苦境に登板間隔が変わろうと、チームを勝利に導くのがエースだ。お立ち台では「まだまだ借金があるので、1つ1つ頑張りたい」と言った。地に足を着けた努力で、チームを引っ張る。石川らしい宣言だった。小川監督は「巨人に1つ勝てたのは良かった」と話す。これで最下位を脱出。まだセ・リーグの灯を消すわけにはいかない。【金子航】




