<ヤクルト4-2巨人>◇27日◇神宮
巨人ドラフト1位菅野智之投手(23)にできるのは打球を見送ることだけだった。思い通りのコースにいったワンシームが、あっという間に左翼席に消えた。1点勝ち越した直後の6回1死一、三塁。4球続けた内角球。膝元への144キロ。バレンティンに打ち砕かれた。「少し意気込みが強くなってしまった。ゲッツーしか狙っていなかった」。初黒星の悔しさをかみしめた。
同世代の小川との投げ合いというよりも、ヤクルトとの2戦目として、準備してきた。外角一辺倒で抑えた前回を伏線に、内角を攻めるつもりだった。ブルペン投球では、斎藤投手コーチに右打席に立ってもらい、シュート回転しながら高速に変化するワンシームで懐を起こす練習を続けた。それが5回までは生きた。しかし、勝負どころでの選択が、苦杯につながった。
女房役の阿部も反省の弁を並べた。「コントロールは完璧。オレの眼力のなさ。ヤクルトはカットボールを警戒して、外のボールにピクリともしなかったのに。バカ正直にね…」。外角を捨て、内角を狙ってきている可能性のある打者に、内角を続けてしまったことを悔やんだ。
菅野は本塁打を打たれたことよりも「先頭の四球がすべて。そういう状況をつくった自分が悪い」と、6回先頭打者への四球を悔やんだ。中6日の間に準備してきたこと。ヤクルトとの2度目の対戦として備えたこと。万全の準備ができても、1つ勝つのには困難が伴う。期待を背負うルーキーにとって、教訓を得た黒星になった。【竹内智信】




