<日本ハム2-6楽天>◇9日◇札幌ドーム

 屈辱を晴らした。楽天美馬学投手(26)が先発し、5回1失点で4勝目を挙げた。1回に2死から1失点するなど、本調子ではなかったが、2回以降は粘りを見せ、最少失点に抑えた。前回登板の3日は同じ日本ハム相手に自己ワーストの9失点。大敗の悔しさをぶつけ、リベンジに成功。チームを今季初の5連勝に導いた。

 序盤から美馬の気持ちがにじみ出ていた。4点リードをもらった直後の3回、無死一、三塁のピンチ。それでも投げきった。小谷野を内角シュートで三ゴロ併殺。続く中田を四球で歩かせ、アブレイユを二ゴロに打ち取り無失点に抑えた。グラブをたたいてガッツポーズを見せ、勢いよくベンチに戻った。本調子ではない中「1失点で何とかしのいで、耐えたという感じです」と気合でカバーした。

 負けられなかった。前回登板の3日、同じ日本ハム相手にボコボコにされた。中田に2打席連続本塁打、ホフパワーには満塁弾を浴びるなど、自己ワーストの9失点。試合後、通常は負けても気丈に報道陣の質問に答える美馬だが、その日ばかりはうつむき、足早に引き揚げた。「どうにもならなかった」と頭は真っ白だった。あれから1週間。「やるしかないです」と決意して臨んだ一戦だった。

 失敗から考え抜いた答えは「メリハリ」だった。登板前日「高めなら高め、低めなら低めにしっかりと投げないと」と話していた。前回登板ではボール球要求でストライクを投げてしまうことや、逆球が目立っていた。この日は、明確な意識が見られた。1回、1点先制されてなお2死二、三塁でホフパワーから空振り三振を奪った。決め球の6球目、捕手の嶋の要求は高めのつり球。ボール球だったが、意図通りに投げきり追加点を許さなかった。

 昨年は8勝10敗と負け越したが、初めて先発ローテーションに定着した。プロ3年目だが、実質、今季が真価の問われる2年目でもある。現状では、星野監督から「2年目のやつらがみんなダメだ」と釜田、辛島らとともに厳しい評価を下されている。チームを5連勝に導いたが「打ってもらって守備でも助けてもらって、本当に感謝です」と美馬にも笑顔は少なかった。次回は満点回答で監督を笑わせる。【斎藤庸裕】