<オリックス3-2ソフトバンク>◇9日◇ほっともっと神戸
ウソ!?
ソフトバンクが予想外のサヨナラ負けだ。1点リードの9回。守護神ブライアン・ファルケンボーグ投手(35)があと1球でゲーム終了から川端の頭部へぶつけ、来日5年目で初の危険球退場。残された2死満塁のピンチに緊急登板した金無英投手(27)が押し出し四球と適時打で、ジ・エンド。守護神のセーブ失敗で5連敗に秋山幸二監督(51)も「情けない」とブチ切れた。首位と5・5ゲーム差とV奪回へ“危険水域”だ。
ヘルメットをたたく甲高い衝撃音が、勝利のシナリオを書き換えた。9回2死一、三塁。ファルケンボーグは川端を2ストライクと追い込んだ。「最後の球は真ん中高めの要求だった」。ゲームセットとなるはずの1球…は、あろうことか内角高めに抜け、「カンッ」。まさかの頭部死球。危険球退場を宣告された。
勝ち試合が一転、2死満塁の大ピンチ。想定外の事態にブルペンは大あわて。金無英が右腕をぐるぐる回し、マウンドへ。ところが後藤にストレートの押し出し四球で同点。そして山本。美しく、最悪のライナーが中堅へ伸びた。今季初のサヨナラ負けはあまりにショッキングだった。
スクランブル登板の金無英は責められない。ファルケンボーグは敗戦の責任を堂々とかぶった。「試合の流れを壊して残念だ。自分は完璧な人間ではない。いずれミスはでる。それが今日、出た」。前回まで13試合で被安打わずか3の男が3本も打たれ、危険な香りは出ていた。足元を何度も気にかけ、本来の制球でなかった。連敗の影響で1週間ぶりの登板。ただ「クローザーとしてそういうシチュエーションはある。13試合はいい投球をしたし、悪かった原因ではない」と言い訳しなかった。
打撃不振のペーニャが2軍降格し、代役で昇格した李杜軒が同点タイムリー。帆足は6回1失点と粘り、女房役の山崎は勝ち越しタイムリーを含む2安打、9回には城所が平野恵を本塁で刺すスーパー返球…。そのすべてが吹き飛んだ。
高山投手コーチは「予期せぬことが起きた。精いっぱい腕を振り、そこにいってしまった」と守護神をかばった。ただ、秋山監督は切れた。ベンチ裏の階段を無表情で1段飛ばしに駆け上がり、監督室へ直行。ソファに腰掛け、直立した高山コーチと話し込んだ。「ほんっとっに、情けない!
予測できない?
投げ急ぐからだよ。早く終わらせようとして!」。怒り心頭でバスに乗り込んだ。
今季2度目の5連敗で、首位に立ったロッテと5・5ゲーム差となった。福岡移転後、優勝年に背負ったビハインドとしてはこの5・5が最大。V奪回へ数字上は“デッドライン”に立たされた。【押谷謙爾】



