カープ版「復活劇場3部作」で、広島野村祐輔投手(23)が大トリを務める。今日10日中日戦で、1カ月ぶりに1軍のマウンドに立つ。開幕から2試合連続でKOされると、4月13日に出場選手登録を抹消。右肩関節唇損傷と診断され、2軍調整を続けてきた。戦線を離脱していた前田健、大竹に続く、ローテの柱の復帰は好材料。交流戦を前にはずみをつける。
満を持して、野村が1軍のマウンドに上がる。青空の下、9日にマツダスタジアムで最終調整を行った右腕の表情には、緊張感が張りつめていた。
エース前田健が右上腕部痛から復帰し、前日8日には右背部を痛めていた大竹が4年ぶり完封まであと1死、8回2/3を2失点に抑える好投でチームの連敗を5で止めた。再浮上のカギを握る昨季新人王への期待も膨らんでいる。
「準備はできています。あとは、試合当日にどうか。昨日、大竹さんが素晴らしい投球をしたので、僕もできたらと思います」
開幕直後につまずいた。今季2度目の登板となった4月11日DeNA戦で、昨季はお得意様だった相手に、5回8安打を浴び4失点。2試合連続して5回でのKO劇の裏には、右肩の故障があった。13日に出場登録を抹消されると、検査で「右肩関節唇損傷」と診断された。
復調の手応えを感じたのは、5月2日のウエスタン・リーグ、オリックス戦だ。負傷後2戦目の登板で初先発。1回に打者3人で1点を失ったが、2回以降は持ち前の制球力で抑え、7回4安打1失点。交流戦からの1軍復帰予定が、前倒しになる好調さだった。
さかのぼれば昨年8月から白星が遠ざかっている。対戦相手は昨季6試合に登板し0勝4敗、防御率2・65と決して相性がよくはない中日だ。不安がないと言えばうそになる。だが、不振の影響を「精神面もあった」と話す野村の最大の敵は他でもなく自分だ。
「自分の投球をするしかない。自分の投球をしないと始まらない。相手どうこうではない」
同世代の巨人菅野、阪神伊藤隼の活躍に刺激を受けるが、「人のことを言っている場合ではない」と危機感を覚えている。募る思いをマウンドで晴らし復活大劇場を完結させる。【鎌田真一郎】
◆前田健の復活劇
予告されていた4月20日巨人戦の先発を回避すると21日に「右上腕三頭筋筋膜炎」で3年ぶりに出場選手登録を抹消。ローテを1度飛ばして最短の10日間で復帰した5月1日阪神戦で、7回4安打無失点で3勝目を挙げた。
◆大竹の復活劇
4月25日ヤクルト戦を5回89球で降板。2日後のランニング中に右の背中部分に痛みを生じた。5月1日には精密検査を受けたが異常はなし。投球順を1度飛ばし、8日DeNA戦で8回2/3を8安打2失点に抑え3勝目を挙げた。



