<DeNA12-10巨人>◇10日◇横浜

 ミスターの前で、歴史的な敗北を味わった。サヨナラ負けの決まる打球が右翼席で弾むと、巨人原辰徳監督(54)は足早にベンチ裏へと引っ込んだ。「ちょっと打たれすぎだよね。7点を守れなかったというところ。こういう結果になるでしょうね」。7点リードからの逆転負けは、1999年(平11)4月28日、ヤクルト戦(大阪ドーム)で8点差をひっくり返されて以来のこと。14年ぶりの屈辱だった。

 今季ワーストの12点を失った。1回に5点を先制し、7回表終了時点で7点のリードを奪っていながら、まさかの4連敗となった。象徴するプレーがいくつかあった。その1つは1回裏、いきなりブランコに2ランを浴びたこと。明らかな穴のある打者なのに、2打席目や3打席目のような徹底した攻めが、1打席目からできていなかった。「いきなり打たれると、その後のリリーフ投手の攻め方などにも響く」と高田ブルペンコーチ。この日の試合を苦しくする一因になった。

 もう1つは、7回無死一、二塁の場面。ブランコの遊撃への打球を処理した坂本が、二塁へ悪送球した際、それに対する長野のカバリングが遅れた。さらなる進塁を許し、得点につなげられた。チームが好調時には、見られなかったミスだった。

 大量リードを奪った油断を感じさせたシーンがいくつもあった。7回裏からの3イニングで、リリーフ陣は11安打を浴びた。川口投手コーチは「話をする気分じゃない。ダメな人間を出したオレの失敗」と、厳しい口調で振り返った。反省すべき点の多い試合となった。原監督は「何本打たれたんだ。18本か。それで勝つというのは、かなり至難の業だね。まあ、明日から切り替えていきます」と話した。取り戻したいのは、オープン戦からやってきたこと。WBC組抜きでも勝ち続けた、丁寧な野球だ。今こそ、原点に返る必要がある。【竹内智信】