<中日7-2楽天>◇18日◇ナゴヤドーム

 1球の恐ろしさを思い知らされた。楽天則本昂大投手(22)が先発し、8回7安打7失点で3敗目を喫した。最速151キロの直球を中心に攻め、6回まで1失点と好投。だが7回に和田に高めのスライダーをとらえられ、2ランで逆転されると、8回にも再び和田に3ランを浴びた。三重中京大出身で、第2の故郷でもある愛知の球場で、プロの洗礼を食らった。投打のかみ合わなかったチームは2連敗を喫した。

 好投も水の泡だった。則本が1球に泣いた。1点リードの7回、無死一塁。和田に対し、5球目のスライダーが高めに甘く入った。左翼越えの逆転2ラン。8回にも真ん中低めのスライダーを再び和田にとらえられ、痛恨の3ランを浴びた。プロワーストの7失点で3敗目。「こんなもんじゃないですか。また一からやり直して、次勝てるようにしたい」と元気なく引き揚げた。

 流れが勝敗を左右する、典型的なパターンだった。6回まで1点リードの接戦。追加点の欲しい7回、1死二塁から銀次の中前打で二塁走者の松井がホームへ突っ込んだが、タッチアウト。則本が逆転されたのはその直後だった。8回にも1死二、三塁の好機で後続が倒れ無得点。11安打2得点の拙攻に星野監督も「取れる時に(点を)取ってないからこういう展開になる」とあきれ顔だった。

 援護がなかったとはいえ、則本も踏ん張り切れなかった。「抑えないといけないところ、流れが(味方に)来そうなところでズルズルいってしまった」と自覚していたように、8回に球数が100球を超えて疲れが出始め、打ち込まれた。

 それでも、監督の指示を生かした投球は見えた。ここまで23四球はチームで一番多い。前回登板でも5四球と荒れた。好投しながら四球で球数が増えてしまう傾向があり、星野監督からは「四球を出してたら完投できない」と何度も指摘された。これまでの登板、7回終了時点で100球以内に収めたことはなかったが、この日は打たせて取る投球で99球に改善。次回登板へ向け、好材料だった。

 三重中京大出身で、第2の故郷でもある愛知での登板に、友人や大学時代のチームメートも駆けつけた。プロでの勇姿を見せたかったが、かなわなかった。2度目の完投負け。次回こそ、三度目の正直の完投勝ちで仲間に吉報を届ける。【斎藤庸裕】