<ソフトバンク10-4中日>◇20日◇ヤフオクドーム

 ソフトバンクが2夜連続の2ケタ安打&得点で中日をこてんぱんにした。ドームの屋根を開けた恒例のルーフオープンデー。1回にラヘアの2ランで先制し、2回は打者11人で一挙6点で試合を決め、結局14安打10得点で2連勝。9番山崎が1試合4安打で4割打者となり、チームの交流戦打率も12球団トップ3割に達した。借金は再び1。王貞治球団会長の73歳の誕生日を豪快に祝い、上昇気配だ。

 夜空になる前に中日を丸焼きにした。ドームでの珍しい青空野球。初回のラヘアの先制2ランは序の口だった。2回。心地よい夕風を浴びたナインが制球難のカブレラに襲いかかった。

 1死二、三塁。“確変”状態に入る山崎が3ボール1ストライクから内角直球をきれいに中前へ返す、2点適時打。「スクイズを警戒していたし、自分がキャッチャーならインコースを投げる。あそこしか狙っていなかった」。冷静な判断があった。好調の9番打者に刺激され、2死満塁からラヘアが押し出し四球、長谷川2点適時打、松田適時打と打者11人で6点を引き出し、試合を決めた。まだ午後7時だった。

 猛打打線の主役は山崎だった。振れば当たるで、7年ぶりの1試合4安打。すべてファーストスイングで仕留めた。「なかなかこんなに打ったことがないので驚いています。皆さん、めったにないものを見られて良かったと思います」。お立ち台では恥ずかしそうに肩をすくめた。昨年打率が2割を切る男が4割2分9厘。仲間から「よっ、4割バッター」といじられ、2本のバットのグリップエンドにマジックで「ザキヤマ」「ヒット3本」といたずら書きされるのは愛情の裏返しだろう。

 「去年と比べものにならないほどいい。状況を頭に入れてやれている」という本人に対し、秋山監督も「山崎さんがいいですね。ちゃんと絞り球を絞って右にも左にも打っていけている」と絶賛。試合、出塁状況、相手守備を読んだ上、体が開かず、きれいな軸回転でどの球にも対応する打撃ができている。山崎は6打数連続安打で、交流戦打率8割7分5厘。同チーム打率を12球団トップ3割へ押し上げる原動力になった。

 最後は気持ちのいい夜風を浴びながらゲームセット。2日間で33安打22得点と打ちまくり、2連勝。交流戦で2戦連続の2ケタ安打&得点は初めてだった。通算868発の王球団会長の73回目の誕生日を祝うにはぴったりの猛打ショーだった。【押谷謙爾】