<楽天4-10ソフトバンク>◇29日◇郡山
ソフトバンクが後半戦最多の19安打10得点で楽天に圧勝した。郡山の夜風にあたって秋山幸二監督(52)は「うまいことつないで点を取れたのが良かった」と涼しい顔だ。先発全員安打はもちろん、本多の4年ぶり5安打に柳田は5番初アーチ、代打猪本がプロ初打席初安打など内容は盛りだくさん。その中で名人芸が輝いた。細川亨捕手(34)のバスター2連発だ。
4-4の6回1死一塁。バントの構えからヒッティングに切り替え、左翼線へ二塁打を運んだ。一塁走者の本多が抜群のスタートから生還。バスターエンドランのお手本をなぞるような勝ち越し打で、楽天青山をKOした。「最初にバスターが決まったのが大きかった。前からやっているし気にならない」。細川は2回1死一、二塁でもバスターから勝ち越し打を放ち、打線への着火剤となった。
西武時代には走者の有無に関係なくバスターで打ち、本塁打もぶっ放している。バントの構えで球筋が見やすく、コンパクトな振りになる。内野陣が前進すればヒットゾーンも広がるだけに利点は大きい。楽天星野監督に「バスター2本も決められたらダメ」と言わしめ、一塁銀次には「意表を突かれた」と歯ぎしりさせた。脇役8番の仕事冥利(みょうり)に尽きた。
昨年も21安打13得点と暴れた郡山で、連勝を5に伸ばした。打率2割9分まで上げた本多が打撃10傑にジャンプインし、これでチーム7人目。「7人の侍」といぶし銀の働きをする脇役をそろえ、ソフトバンクがV戦線の主役を張っている。【押谷謙爾】




