若手よ「中田賞」を目指せ!

 日本ハム中田翔内野手(25)が3日、札幌市内の球団事務所で契約更改交渉に臨んだ。5000万円アップの年俸2億円(金額は推定)でサインした。大台突入に来季はリーダーの自覚十分。太っ腹な仰天プランを打ち立てた。「変な話、お金ある人にしか出来ないのでね」。ニヤリと笑い、掲げたのが豪華ご褒美付きの「中田賞」だ。

 後輩に本塁打数や勝ち星数などシーズン目標を設定させ、達成出来れば希望賞品をプレゼント。ベテランが抜けて主役になる若手へ、やる気を倍増させるおとこ気満点の作戦だった。「欲しいものは全て手に入れた」という主砲が、後輩のために惜しみなく財布を開放する。

 実は2年前から実施していた。今季は大谷、谷口、上沢、石川慎らと約束。クリアした谷口、上沢には推定60万円以上するネックレス、石川慎には高級ブランドのスーツケースとボストンバッグを贈ったという。「試合内容も良かったりする。楽しみながらじゃないですけど来年も続けていきたい」。かつては今季限りで現役引退した稲葉氏や阪神西岡に成績に応じて食事をごちそうしてもらった。リーダーとしての自覚が芽生えるきっかけになった。

 甘さだけでは、中田流に反する。目標を逃した場合、厳しいペナルティーも用意。「見返りもあるので」と目をギラつかせた。「ヤングファイターズになるわけなので、少しでもチームを引っ張っていけたら」。一流の階段をのぼってきた自らの背中を追う後輩に夢と希望を与える。【田中彩友美】