巨人大田泰示外野手(24)が結婚することが23日、分かった。相手は岐阜県出身の細江美沙貴さん(25)で、一両日中に婚姻届を提出する。走攻守のスケールが非常に大きく、今季終盤にブレークの足がかりを築いた若武者が、生涯の伴侶を得て飛躍する。

 大田が二人三脚でレギュラー奪取を目指す。2年間の交際を経て、美沙貴さんとの結婚を決意。原監督以下チームの関係者をはじめ、お世話になった方々への報告を済ませ、節目の準備を整えた。年内に婚姻届を提出し、心機一転15年シーズンに臨む。年の瀬迫ったこの日も、川崎市のジャイアンツ球場で精力的にトレーニングを行った。「これからは1人のためじゃない。(美沙貴さんが)妻になる。責任を持って仕事をする。重く受け止めて、生かしたい」と語った。

 みんなが大田にワクワクしている。今季は自身最多の44試合に出場。課題だった変化球への対応も進歩し、9月27日のDeNA戦(横浜)では4番を務めた。チーム屈指の俊足で、重要な局面での代走としても機能。広い守備範囲と強肩を兼ね備え、層の厚い外野陣の中で非常に高い位置にいる。シーズン終盤の躍動をそのまま持ち込み、阪神との連合軍で戦った日米野球、秋季キャンプでも存在が際立っていた。

 入団時から辛抱強く指導している原監督は、来年の初夢として「大田泰示が4番を務める。これが現実となれば、チームにとって大きな財産となる」と繰り返し発言している。成長の軌跡をつぶさに見つめているからこそ、可能性が十分にあると踏んでいる。大田は「原監督をはじめ、お世話になった方々に恩返ししなくてはいけない」とも言った。どんな時でも野球への取り組みが純で、仲間たちから愛されてやまない夜明け前の逸材。最愛のパートナーとともに「恩返し」という大きなチャレンジが始まる。

 ◆大田泰示(おおた・たいし)1990年(平2)6月9日生まれ、広島県福山市出身。東海大相模では2年夏の神奈川大会、3年夏の北神奈川大会で準優勝。甲子園出場を逃したが3年夏は大会新記録の5本塁打を放った。高校通算65本塁打。08年ドラフト1位で巨人入団。元ヤンキース松井秀喜氏の背番号55を継承した。今季は背番号を44に変更。通算103試合で打率2割1分4厘、4本塁打、24打点。188センチ、95キロ。右投げ右打ち。来季推定年俸1800万円。