日本ハム栗山英樹監督(51)が、花巻東・大谷翔平投手(18)の入団決定から一夜明けた10日、ケジメの「おわび行脚」を敢行した。山田GM、大渕スカウトディレクターらと花巻東を訪問。強行指名からの一連の経緯を説明し、学校側に迷惑を掛けたことを謝罪した。同監督は「すみません、申し訳ありませんという思いを伝えました」と神妙に話した。

 大谷の恩師の佐々木洋監督(37)らと約1時間、対面した。メジャー表明を一転させることについて、一部から非難する電話もあったという事実を、伝えられた。あらためて入団表明までの経緯が、周囲にも苦難を強いていたことを知った。栗山監督は「本当にショックだった。ご迷惑を掛けた。具体的なことは言えないが…」と、沈痛な面持ちで実情を受け止めた。

 学校側からは大谷の決断を尊重する姿勢を示してもらったという。栗山監督も最後に残っていた胸のつかえが取れた。騒動に巻き込んだが「大谷君が欲しいと愛情を込めて、指名させていただいた」と切々と訴えた。佐々木監督も「決断を応援してあげたい」と話し、これで近い周囲の理解をすべて得た。超逸材の迎え入れへ、気持ちの整理をつけた。