女子プロレスの「極悪レフェリー」として知られた阿部四郎(あべ・しろう)さんが25日午前11時59分、肺炎のため死去した。76歳。プロレス団体のゼロワンが同日、発表した。

 阿部さんは全日本女子プロレスのレフェリーとして、80年代の女子プロブームを盛り上げた1人。ライオネス飛鳥、長与千種のクラッシュギャルズと抗争を繰り広げた極悪同盟に極度に肩入れするレフェリングで悪名を高めた。クラッシュギャルズがフォールされる際には高速でカウントする一方、極悪同盟を率いたダンプ松本らの反則は黙認。徹底的に極悪同盟をひいきし、「悪徳レフェリー」として有名になった。当時、絶大なる人気を誇ったクラッシュギャルズのファンから憎悪の対象になるなど、レスラーと同等以上の存在感を示して、リングを盛り上げた。

 ダンプ松本はブログで、阿部さんが脳梗塞で入院していたことを明かし「阿部ちゃん早いよ。身体に気を付けて極悪頑張って続けようなって言ってたのに。(中略)ありがとう阿部ちゃん。ご冥福をお祈り申し上げます」と故人をしのんだ。