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優作さん長男、龍平 大島渚監督「御法度」で俳優デビュー/1998年10月22日付

 1989年(平元)に39歳の若さで亡くなった松田優作さんの長男、松田龍平(りゅうへい=15)が父の跡を継いで俳優デビューする。大島渚監督(66)の新作映画「御法度(ごはっと)」(来年公開)の主演に決まり10月21日、都内で行われた製作発表に出席した。現在都内の公立中学3年生。178センチの長身、細い切れ長の目は父譲り。「尊敬する父が目標です」と語った。

 スラリとした長身の龍平は濃紺のスーツでさっそうと会見場に現れた。切れ長の目、あごにかけてのシャープな顔のライン、見た目で分かる90センチ近いまた下、一つ一つが優作さんを思い出させる二枚目だ。大島監督に続いて、「松田龍平です。しゃべるのは苦手なんで、あいさつだけでよろしくお願いします」と言葉少なにあいさつした。太く低い優作さんの声とは違う、中学生らしさが漂う少し高めの声だった。

 主演デビューが決まったのは今年春。龍平と大島監督が関係者の紹介で会食、大島監督は「一目見てこれでいけると信じました。直感的に決めました」という。病に倒れ、延期になっていた同映画の製作を再スタートさせたのは龍平の魅力だった。サッカーに熱中する中学校生活を送る龍平は最初、「いきなりなんでびっくり。無理だと思いました」という。

 心を変えさせたのは、母で女優の松田美由紀(37)の「お父さんの子供なんだからできるわよ」という一言だった。「小さいころは怖い父と思っていましたが、いま振り返るとすごい人だと思う」。龍平は優作さんを尊敬している。偉大さにしり込みせず、あこがれの父と同じ道を選んだ。

 米映画「ブラック・レイン」で高い評価を得た優作さんは、龍平が6歳の時、ハリウッドへの本格進出を前にがんで倒れた。将来について聞かれた時、「父親のようになりたい。父親を目指したい」と顔を紅潮させた。「顔は似てると思うけど、中身はこれからです」と、龍平もはるか遠い目標であることは分かっている。

 演じるのは周囲が息をのむような美ぼうを持ちながら、剣の腕前も立つ新選組隊士。「早くに父を亡くした人間が持っている優しさ、強さをもっている気がする」と大島監督も大抜てきに自信を見せる。演技は未経験。2世俳優として注目も浴びる。大島監督は「私たちがよってたかって素晴らしい俳優にしようと撮ろうとするから、そこへ身を任せなさい」と言葉をかけた。優作さんの夢を引き継ぐ龍平は、世界の巨匠からバックアップを受けて日本映画界へ鮮烈なデビューを果たす。

[1998年10月22日付]



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