国際オリンピック委員会(IOC)は27日、20年東京五輪のゴルフ会場となる霞ケ関CC(埼玉県川越市)が女性を正会員に認めていない問題で「現状は差別を認めないIOCの精神に反している」とし、大会組織委員会に改善を要請したと明らかにした。霞ケ関CCは現在、女性は正会員になれず、原則として日曜日はプレーできない。IOCは「女性も男性会員と同様に利用できる解決策」を組織委に求め、「適切な解決へと導かれることを信じている」との立場を示した。

 組織委の布村幸彦副事務総長はIOCからの連絡を認めた上で、今後の対応について「日本ゴルフ協会と霞ケ関CCで検討されること」と述べ、まずは競技団体などで取り組む問題との認識を示した。

 一方、組織委の森喜朗会長はこの日、都内で会場変更を求める日本ゴルフ改革会議の要請を受けた。霞ケ関CCから若洲ゴルフリンクス(江東区)への変更を求めたことについて、森氏は「組織委には会場変更する権能はない」と話し、IOCや国際競技団体(IF)、国内競技団体(NF)が調整することだとした。