高齢ドライバーによる死亡事故が後を絶たない。3月には75歳以上の運転者が免許を更新する際の認知症対策を強めた改正道交法が施行される。

<高齢者事故関連データ>

 ▼2016年に全国で起きた交通事故の死者数は前年より213人少ない3904人。1949年以来67年ぶりの3000人台。うち65歳以上の高齢者の死者数は2138人。全体に占める割合は54・8%で、統計を始めた67年以降で過去最高に(警察庁調べ)。

 ▼15年に運転免許を更新した75歳以上の高齢ドライバーは約163万人。更新時に義務付けられている認知機能検査では、加齢に伴った認知症や認知機能低下の判定は、84歳を境に半数を超えた(警察庁調べ)。

 ▼15年に認知機能検査の結果などに基づいて医師の診察を受けた高齢ドライバーは4027人。3月12日の改正道路交通法の施行後は、年間で約5万人に増えると予想。うち免許取り消しや停止は1472人から約1万5000人と、10倍に増える見込み(警察庁試算)。