神戸・須磨の「同市立須磨海づり公園」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)で3月26日、72センチの乗っ込みマダイ(同公園記録賞・4月3日現在)があがった。神戸市の大谷賢司さん(63=会社員)が仕留めたもの。

 潮止まりから、流れが出だした正午ごろ、大谷さんのサオが根元から曲がるほど、大きな孤を描いた。釣り座は第2釣台西側の内向き中央付近。釣り方はエビまき釣りだが、シラサエビではなく海エビを使った。「これが今年の当たりエサなんです」。狙いは、70メートルほど右手前方にある釣台の支柱際。

 33年間、同公園に通い続け、視認性と感度を極めた自作ウキが、支柱際をかすめると、蛍光オレンジのウキのトップが少しだけぶれるわずかなアタリをとらえた。すかさず合わせると重量感たっぷりの手応えに大物だと確信したという。

 「道糸を出すと、支柱に走られてラインが切られるので、ドラグを締め、合わせると同時に左へ走って強引に1分ほどで仕留めました」。同公園での大物とのやりとりを知り尽くしたベテランらしい技が光った。

 無事にタモに収め、獲物を手にしたときには「5年ぶりの70センチ超だったので感激しました」と大喜び。「次は90センチのブリを釣ってみたい。長い須磨ウキ(約1メートル)がスパーッと海中に引き込まれる瞬間がたまらないからね」。秋には再び、さらなる大物が、大谷さんのサオを絞り込みそうだ。

 ▽問い合わせは、須磨海づり公園【電話】078・735・2907